特集:携帯端末パケット代節約虎の巻ところが、その喜びも翌月に届いた請求書を見て一変してしまう人もいるのではないでしょうか。初めてスマートフォンに買い替えた人にとっては、今までの携帯電話で支払っていた月額料金よりもはるかに高額な請求に戸惑い、毎月の通信費が今後負担になるのではと不安をよぎらせます。スマートフォンや携帯端末でのデータ通信は、通常の携帯電話を使ってi-modeサイトを閲覧するよりも大量のパケットを消費するため、自分では気がつかぬうちに通信料金がパケット定額制の上限額に達してしまいます。 スマートフォンやタブレット端末を利用する際にかかる通信費はちょっとした知識や利用スタイル次第で節約できます。今回の特集は、携帯端末の月額料金を少しでも抑えるための節約術を紹介します。なお、予めパケホーダイダブルなど従量課金と上限額を組み合わせた定額料金プランに加入していることを前提に話を進めます。 ● パケットが湯水のように消費するケース メールやネットを利用する以上、パケットは必ず消費します。その中でも次のサービスは特に大量のパケットを使います。
これらのネットサービスをパケット定額制が適用されるデータ通信回線網(3G回線など)で利用すればあっという間に上限額に達します。たとえば、ドコモのパケホーダイダブルに契約してスマートフォンでデータ通信をしたとき、71,250パケットで上限額に達します。これはおよそ9MBのデータ量に相当します。NTT docomoのトップページは約1.3MB(公称)で、同様のページを頻繁に閲覧すればすぐに上限額に到達します。 スマートフォンで表示されるウェブサイトはパソコンで閲覧するものと同じなので、1ページあたりのデータ量がi-modeサイトと比べてはるかに多く、閲覧すればパケット料金に反映します。その結果、携帯電話での利用スタイルをスマートフォンですれば、思わぬ出費をしてしまうのです。 ● パケット料金を節約できるパターン、できないパターン 通信費を節約するにはできるだけパケット料金が上限額に達しないよう工夫しなければなりません。そのためには外出先で大量にパケットを使う利用スタイルを見直さなければなりません。しかし、プライベートでの活用や仕事での利用でデータ通信が欠かせない人もいるはずです。そこで、パケット代の節約ができるパターンとできないパターンを分けておく必要があります。 <節約できるパターン>
これらが使い分けられれば、目的に適したデータ通信回線を選ぶことで月々の支払いをかなり抑えられます。 <節約できないパターン>
これらの場合は、外出先でデータ通信回線をフルに使わなければならず、すぐにパケット上限額に達します。したがって、定額フラットプランと長期割引プランを契約しないかぎりコストを抑えることはできません。 ● 通信費を節約するには外出先のパケット料金を抑えるのがカギ 通信料金で最もかさむのは、外出先で消費するパケット料金です。これは携帯電話のパケット定額制やモバイルルーターのデータ通信専用定額プランのいずれも共通です。そこで、いかに外出先でパケットを使わずにネットを利用するかが節約の大きなカギとなります。どこでもネットが利用できないなら携帯端末を持つ意味がないと思うかもしれません。しかし、データ通信の回線知識を知っていると費用を抑えつつネットを快適に利用できます。 ● データ通信回線の種類を知っておこう 携帯端末でネットを利用するには3つの回線があります。これらを使い分けるのが通信費節約につながります。特に今まで場所を問わずすべてパケット定額制の回線でネットを利用していた人にとっては有用です。
<3Gデータ通信回線(3G回線)>
長所: いつでもどこでもネットに接続できる。メールなどリアルタイムで連絡を取るときに最適。
<契約プロバイダと無線LANを使った宅内利用>
長所: 契約プロバイダの月額利用料金だけで済むので特別な費用はかからない。 自宅で利用できる主な無線LANルーター
<公衆無線LAN回線>
長所: 安価で自宅と同等のインターネット回線が利用できる。データ量を気にせず動画やネットサーフィンを思う存分に楽しめる。 主要公衆無線LANサービス 公衆無線LANに関する解説記事がありますので、あわせて参考にしてみてください。 ● 利用スタイルを徹底してパケット料金を節約する 外出先で通信費を節約しつつ、できるだけ現状と変わらないインターネットの利用をするには3G回線と公衆無線LANをうまく使い分けるのが効果的です。活用スタイルを徹底すれば現状より費用を抑えられます。 外出先でのネット利用には次のような法則があります。
限られた場所でのネット接続 → 通信費が安い これを踏まえて、どのようにすれば通信費の節約ができるか対策を考えてみます。
<通勤時にネットを利用するなら公衆無線LANをフル活用>
<買い物帰りの休憩時には公衆無線LANのある店を選ぶ>
<自宅では一切3G回線は使わない> ● 思わぬパケット浪費を防ごう いくら気をつけていても時として無用なパケットの消費を招くときがあります。以下の点には十分気をつけてください。
<3G回線でやり取りするアプリは確実に終了させる>
<アプリのダウンロードやアップデートは3G回線で行わない>
<貧乏月は3G回線をオフにしておく>
<接続表示の確認を心がける>
<パケット定額制の加入は命綱>
<一定額通知サービスやウェブ上で利用料金の確認をこまめにする> ● パケット料金節約のコツ 通信費節約のコツをまとめると次の通りです。
スマートフォンや携帯端末の通信費節約は日常生活の中で使っていくうちに要領がつかめてきます。最初はおもしろさのあまり頻繁に端末を使ってしまうため、多額の費用がかかってしまいます。しかし、それは仕方のないことです。翌月からは費用を節約しようと意識するようになります。さまざまなネット接続手段を賢く使い分けて、懐の心配を和らげながら携帯端末を活用できるよう工夫してみてください。
2011年1月12日発行 第316号
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