特集:ネットで荒れた場を作らない方法そのような状況を比較的うまく解決できる方法があります。今回は、ブログやメーリングリストなどで荒れた場を作らないための方法について紹介します。 ● 町の落書きを減らす方法はネットでも使える! アメリカでは、寝静まった夜に商店や住宅の壁に落書きをされる問題が深刻化しています。日本でも同様の被害は大きく、自治会や町内会の人たちは頭を悩ませています。その対策として効果的とされているのが、落書きを見つけたら即刻消してしまうことでした。落書きをする人たちはそれを見せつけることに意義を持っており、すぐさま消されては目的が果たせず労力の無駄になるのです。また、落書きを野放しにしておくと、それをみて自分も落書きをしようとする人が増え続けますが、落書きそのものがなければ誘発する事態が防げます。
ネットでの心ない書き込みもこの落書きと同じ性質を持っています。 ● 暴言や迷惑な書き込みは放置せず見つけ次第削除 無責任な言いがかりや感情任せの暴言、根拠のないでっちあげ、アダルトサイトへの誘導など、迷惑な内容の書き込みは見つけ次第即刻削除してください。メーリングリストの場合は過去ログの削除を必ずして内容を残さないようにします。削除処理をすることで、常に主宰者は内容をチェックして管理が行き渡っていることを利用者に見せつけるのです。それはまた、類似の書き込みがされるのを防ぐ効果にもなるのです。 ● システムを利用した制限措置も活用する 迷惑な書き込みやメールを流す人へはシステム的に制限するのも効果的です。ブログであれば特定のIPアドレスを閲覧不能にするブログツールを組み込んだり、特定のアカウントを遮断する設定を施します。メーリングリストでは、登録アドレスを強制退会させて再登録できないようブラックリストに追加します。これらの機能は利用しているサービスでにより機能が用意されているか決まっていますので、一度ヘルプを参照して確認してみるとよいです。 システムを使ってもいたちごっこの繰り返しにはなりますが、機械的に処理できるのは管理作業として大変便利です。自分が運営する場を健全に保つためには地道な作業の繰り返しが欠かせません。 ● 不本意な書き込みでも消してはいけないと思わないこと よく勘違いされるのは、表現の自由があるのでどんな内容であっても書き込みを自分自身で消すのはいけないという解釈です。しかしそれは違います。表現の自由はどんなことをしてもよいわけではありません。ブログなど大勢の人が見るところに節度のない書き込みをするのは表現の自由ではなく身勝手な言動の行使に過ぎません。そして、削除もせずに野放しにしていれば、自分もとばかりに同様の書き込みが増えて悪化するばかりです。迷惑な書き込みを消すのは主宰者の当然の権利として堂々と処理できるのです。毅然とした態度こそが場を荒らさないための心構えでもあるのです。 ● 迷惑な書き込みをする人が一番悪い これは自信をもって言えることですが、人が健全に運営している場に無責任な言いがかりや感情任せに思いつきで書き殴る行為をする人こそが一番悪いのです。自分が気に入らないからといって根拠もなく勝手な思いこみで中傷したり、人前で口にしてはならないような言葉を平然と吐き捨てる人はネットでも現実世界でも後ろ指をさされ非難を浴びます。また、なりふりかまわず望まないアダルトサイトへの誘導を促すスパム行為も同様です。これらの書き込みやメール配信を主宰者が削除することは悪いことではなく、当然の行為として認められるのです。さらにいえば、毅然とした姿勢をとることは、より多くの人から支持を得られます。だからこそ、胸を張って運営してよいのです。 毅然とした態度で悪質な行為に挑んでいる運営者はたくさんいます。ブログやメーリングリストでそのようなしっかりした運営をしているところを見つけてみるのもよい勉強になります。そして、そのノウハウを学んで自分に生かせばよりよい場作りに役立つでしょう。
2009年7月25日発行 第298号
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