特集:ワンクリック詐欺にあわてないための知恵袋ワンクリック詐欺は人に不安を与えて金を脅し取るのがねらいです。ちょっとした知恵をもっていればその不安も解消され、冷静な対処ができます。今回は、ワンクリック詐欺対策のためのちょっとした「入れ知恵」を紹介します。 ● ワンクリックでの契約は法律で無効にできる ネットショッピングや有料サービスへの登録など、ネット上での決済において消費者が操作ミスをしてあやまって購入してしまった救済をするために、「電子消費者契約法」という法律が施行されています。電子消費者契約法はワンクリック詐欺を救済するための法律でもあり、同意なしにクリックしただけで取引が成立してもその契約は無効になることが明文化されています。すなわち、ワンクリックだけで料金を請求されても、それは無効となるのです。 <ポイント!> ワンクリックで契約は法的に成立しない、これを覚えておくとあわてずにすみます。 ● 特殊な画面表示が出てもそれはただの細工 法律はあっても、いざ詐欺のような手口に引っかかってしまえば不安になります。最近の詐欺を誘導するサイトは巧妙な罠が仕掛けられています。たとえば、なにげにサイト内のリンクをクリックしたとたん、あたかも何かがインストールされているような画面が出て、「処理中」と表示された後に登録完了の文字が表れます。この表示は巧妙なからくりで、実際にはパソコン内で何らかの特別な処理をしているのではなく、ブラウザ上で偽の処理画面が表示されているだけなのです。Javaを使って見せかけの画面表示を作り上げているのです。マッキントッシュやUnixを使っている人にはあっけなく見抜けます。
<ポイント!> ● 執拗な請求メールも数日だけ 誤って怪しげなサイトに登録してしまうと、料金請求のメールが届きます。期日までに指定金額を支払うこと、期日が過ぎたら超過料金を請求するだけでなく取り立てのため自宅を訪問するなど脅しめいた内容も書かれています。最初に来たメールは破棄しても翌日には再び同じメールが送られてきます。この執拗なメールが精神的に不安を募らせます。しかし、ここが踏ん張りどころです。一週間くらい同じメールが届きますが、それ以降はぴたりと止まります。理由は、これ以上同じメールを送りつけてもムダだと相手も見切りをつけるからです。請求メールは一人や二人だけではなく、かなりの数に及びます。後述するスパムメールフィルタを受信側が設定すれば無視されてしまうので送りつける意味がなくなります。送信対象となる人は増え続ける一方なので、同じ人にメールを繰り返し送り続ければサイト側のサーバーに負担がかかります。そのため、メールの送信も見切りをつけなければならなくなります。
<ポイント!> ● スパムフィルターを活用しよう ワンクリック詐欺は、料金請求のメールを読んでしまうために不安になります。セキュリティ対策ソフトにはスパムメールフィルタ機能がついているものが数多くあります。こうしたソフトを導入して対象のメールをスパム扱いにして受信トレイから除外させるのがよいです。たとえ、請求メールが来ていたとしても、それは何の法的効力もなければ支払い義務もありません。完全に無視できますので、あとは機械任せに処理します。プロバイダにもスパムフィルタが用意されていますので、それを活用するのもよいでしょう。 スパムメールフィルタはセキュリティ対策ソフトに含まれています。この機会に導入を検討してはいかがでしょうか? <ポイント!>料金請求のメールはスパムフィルタで人目につかないところへ処理すれば知らぬが仏です。 ● 興味本位で怪しいサイトに行かない ついつい誘惑のキャッチコピーでサイトを見てみようとメールに記載されているURLをクリックしてしまいますが、それが相手側のねらい所です。事の始まりはクリックひとつなのです。安易におもしろ半分に見てみようという気を起こさないように、メールの件名を見ても割り切って即その場で削除するのがよいです。そして、怪しいサイトは見ない、クリックしないと言い聞かせておくのも大切です。
<ポイント!> 振り込め詐欺など、言葉巧みにあるいは脅迫めいた手口による悪質な犯罪がはびこる時世になりました。あわてず状況を整理して問題に対処するよう心がけ、詐欺から身を守るようにしましょう。
2008年9月22日発行 第288号
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