ML weekly
バックナンバー

特集:26M ADSLいよいよ登場!


 去年の今はADSL 10Mが登場でその後すぐに12Mとなり、テレビのCMでも大々的に宣伝されました。それが今度はいっきに26Mが登場。数字を見る限りとにかく通信速度が格段に向上する印象がありますが、実際はいかに・・・。
 今回はADSLユーザーが移行するべき前の26M ADSLを取り上げます。

○ 26Mって本当に早いのか?

 何はともあれ、ADSLサービスの提供している26Mでの通信速度と距離の関係を見てみました。理論的にはこの26Mのサービスは局舎から2.5 km圏内の近距離の人には速度の向上がありますが、それよりも遠い人にはさほど恩恵はありません。1.5 km程度の人なら向いているといってよいです。局舎の遠い人には26Mのサービスは現行の12Mサービス同様に適していないと言えます。

○ どんな条件の人向き?

 十分速度が出ていて、一人で12MのADSLを独占している人はさほど不便を感じていないと思います。もちろん速度が上がればうれしいですし、移行する価値はあります。一番望んでいるのは、家族でADSLを使っていて複数のパソコンで同時にインターネットをしている場合でしょう。2 km以内で光ファイバーが利用できないところに住んでおり、家族でインターネットを使うのであれば26Mサービスは大きな選択肢です。

○ 理論値と実際の値は異なる

 12Mを導入したときと同様、実際の通信速度はサービスの提供する仕様より格段に劣ります。今回の26Mも同様と考える方がよいでしょう。あまり期待しすぎない方が無難です。近距離の人でも15M程度の数値が記されていても10M程度での速度になればまずまずではないかといえます。二倍のスピード向上は現状が二倍の改善が受けられると考えない方がよいでしょう。

○ では導入すべきか?

 挑戦してみたい人は先駆的に導入してみるのが一番です。実際、使ってみないとわかりません。ただし、現在、回線が安定に利用できており、仕事で常時接続が確実にできてほしい人は先駆者の情報を入手してから導入に踏み切る方がよいです。12Mのとき同様、8Mからの移行で速度や安定性が低下したという予想外の結果が起こりうるかもしれません。ADSLはデリケートなので、場所によっては定格通りのサービスが受けられないことが多い点をふまえておくのがよいです。

○ ADSLって普及しない?

 よく言われるのが、ADSLは光ファイバーが普及すれば終わりという意見です。今のところはADSLはなくならない技術といえます。というのも、賃貸住宅などでは簡単に光ファイバーの導入ができず、現行のアナログ回線を使った方法でなければ常時接続は利用できないからです。高速大容量の情報が行き交うのが当たり前となった現在、ADSLに頼らざるを得ない世帯はまだまだ多数を占めています。そういう環境の中では光は夢で、ADSLにがんばってもらいたい願いがあります。

 プロバイダのサービス合戦もまもなく激化となります。さて、どんな展開になるでしょうか。楽しみです。

前の記事   記事一覧   次の記事
全バックナンバー

MLweeklyトップページ



「メーリングリスト週刊情報誌MLweekly」
「メーリングリストインフォメーションストリート」
(C) 1998-2020 by A. SATO, All rights reserved.
当サイトの内容を無断転載することを禁じます。