特集:IP電話入門今年のキーワードはIP電話とよく言われます。インターネットを使った格安の電話サービス。パソコンを使って電話もでき、無線LANの設備のある店内なら携帯電話より安く電話ができる。さらに、ADSLモデムを使えば同じプロバイダを使っている人同士なら通話料が無料と、魅力あるサービスが数多く登場してきました。 IP電話って難しそうというあなたに、今回の特集は手軽に始められるIP電話について紹介しましょう。実は以外に簡単にできるんですよ。 ○ IP電話とは?つい前までは「インターネット電話」と呼ばれていましたが、インターネットプロトコル(略してIP)を使っていネターネットを回線に利用した音声通話サービスを言います。簡単に言えばインターネットで文字を送るのではなく、音声を送って家庭の電話機に届けようというものです。この技術は数年前からあったのですが、音質が悪かったり、音が途切れるといった問題が多く、実用的ではありませんでした。今ではインターネットの普及で回線自体が太くなり、技術の進歩で普通の電話と同じくらいの品質で通話ができるようになりました。そして、その利用形態が格段に進歩してきたのが現在なのです。○ IP電話利用の目的IP電話を使う一番の長所は、長距離通話を安くできる点です。市外通話や国際電話を利用する人にはKDDIの半分から地域によって10分の1程度まで節約できます。また、パソコンを使ったIP電話では無線LANの使える外出先(ホットスポットなど)でも電話がかけられます。携帯電話よりも通話料が格安なので、少々の長電話も可能です(周囲を気にするのが難点ですが)。IP電話は時間帯を問わず通話料金は一律なので、平日昼間の料金も節約できます。○ IP電話の通話料が安い理由通常の電話機を使った電話(これを固定電話といいます)は、NTTなど固定電話会社の交換機と電話回線を通じて相手の電話機とつなぎます。電話回線はその電話会社が所有して保守管理しており、当然ながら自社内で手がけなければなりません。一方、IP電話では電話回線にインターネットを使います。インターネットの回線はあらゆる接続先がつながりあって共有しているので、一社だけで維持管理する必要がありません。したがって、その分保守費用が節約でき、長距離になればなるほど通話料を格安にできるのです。○ IP電話サービスの種類IP電話を利用するには、その利用形態でいくつか種類があります。家庭の電話機を使って利用する方法と、パソコンとヘッドセット(サポートセンターのオペレータが耳につけているヘッドホンマイク)を使う方法です。IP電話では電話機同士で通話をするPhone to Phoneや、パソコンと電和漢での通話ができるPC to Phone、パソコンと同士のPC to PCがあります。これらは利用するサービスで決まります。・ 通常の電話機だけのサービス 家庭の電話機を使って利用できるサービスです。パソコンや特別の機器は必要としません。さらに、インターネットプロバイダに入っていなくても利用できます。新規契約の料金や基本料金は不要で、マイライン登録もできます。技術的なことは知らなくても始められるIP電話サービスです。 ・ パソコンを使ったサービス ヘッドセットを利用しますが、キャンペーンの時は無料で提供してくれるところもあります。専用のソフトをインストールして利用します。残念ながらほとんどの場合ウィンドウズ対応で、マッキントッシュを使っている人は利用できません。提供会社が多く、しのぎを削っています。広告を見てポイントを貯めた分を通話できる無料IP電話サービスも登場しています。 ・ ADSLモデムと組み合わせたIP電話サービス これが今一番注目されています。IP電話の利用できる専用のADSLモデムを使い、家庭の電話機と接続するとIP電話が利用できます。インターネットプロバイダがADSL接続の新サービスとして打ち出しており、最大のメリットは同じプロバイダを利用している人同士なら通話料が無料となります。単身赴任で家族と離ればなれになっている人にはうれしいサービスです。ヤフーが先陣を切ってこのサービスを始めましたが、他の大手プロバイダがADSL会社と提携して力を入れています。 ○ おすすめIP電話サービス<一般電話型>
このサービスは、利用しているインターネット接続プロバイダが提供しているかで決まります。ヤフー以外は始まったばかりのサービスで、体験キャンペーンが実施されています。主な提供プロバイダは次の通りです。
○ IP電話の今後現在、パソコンからのIP電話は送信はできても着信ができません。そこで、IP電話専用の番号の割り当てが検討されています。050を使う予定で進められており、これが実現すればパソコンやPDAが着信可能な電話機になります。携帯電話に次ぐ新しい通話手段。これからのサービス展開に目がなはせません。まずは、IP電話に登録して体験してみるのをおすすめます。私も使っていますが便利で快適ですよ。
2003年3月3日発行 第113号
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