コラム:おうちで常時接続のよいところ・気になるところインターネットの常時接続が、少しずつ身近な存在となってきました。YahooBBなど低価格で自宅でインターネットを存分に楽しめるのはインターネットライフをより楽しいものにさせてくれるでしょう。私も今は下宿先でインターネットの常時接続環境が利用できるようになり、メールを気軽に出せるなど快適さに驚いています。ただ、その反面で孤独を感じるときもおもむろにでてきました。 今回は、これから一般的となるであろう自宅でのインターネット常時接続と身近な生活への問題点についてコラムとしてまとめました。 ○ おうちで常時接続のよいところ ・ 時間を気にせずネットサーフィンができる 電話代や接続料金を気にせずとも、じっくりとしかも高速で情報が画面に表示される。これは快適さをもっとも肌で感じ取れる利点でしょう。今までは、アクセスしてこの項目は省略してメインページと目的の場所だけといった、けちけちしたネットサーフィンをしていてどことなく楽しさが欠けていましたが、それがまったくなくなります。 ・ 動画やインターネット放送も存分に楽しめる インターネット放送ってどんなものかここ最近ためしてみました。ニュース番組やバラエティ番組をインターネットで見ることができるのは楽しさ倍増です。なんといっても好きな時間に番組を見ることができるのはうれしいです。 ・ 気軽にメールが出せる 電子メールを受信したらその場で返信を書いて即送信。メーリングリストからのメールも返信が来たらすぐにコメントを書けてしまうのは、思いついた発想をそのままメッセージにできるので快適です。今まではインターネットに接続してメールを受信してからまとめて返事を書いてまた接続して送信。手間がかかって大変だったのが一挙に解消できてしまいます。 ・ 何よりもプライベートな環境でインターネットを利用できる これが最大のメリットでしょう。職場で人目を気にしながらネットサーフィンしたり、プライベートなメールを書く必要がありません。自由奔放に好き勝手なスタイルで自分の世界を満喫できるのが常時接続の大きな利用価値です。ちょっと人に見られたくないホームページも自分の部屋なら遠慮なく見ることができます。 さて、こうした大きな利点がある常時接続ですが、プライベートな環境でインターネットを利用できる分、ちょっと気になる人と人とのコミュニケーションの薄れも感じます。体験を元にまとめてみます。 ○ 気になるところ ・ 自分一人の時間が多くなる インターネットをずっと使い続ける時間がいっそう長くなります。はまればきっと一日中パソコンとにらめっこになるかも知れないほどです。ネットサーフィンをしていると、自分の世界に入り浸りになり、誰とも言葉を交わすことがなくなります。部屋に閉じこもってしまうせいか、人と話をする機会がかなり少なくなります。 ・ 自分の世界に閉じこもりがちになる プライベートな時間をインターネットに費やすと気がつかぬうちに自分だけの世界を作ってそこにずっと入り浸りになりがちです。外の世界を見ようとしなかったり、狭い空間に自ら閉じこもってしまいそうになります。「おたく」というマニアックな状況ではなく、「自分一人だけの空間」を固持してしまい、外のものを取り込むのを拒みそうになります。 ・ 外出しなくなる? 独身の人に限るのかもしれませんが、とかく外出の機会が少なくなります。買い物程度で人と話をする機会もめっきり減ります。 ・ 人と話をするのが下手になる? 結構恐いです。私は仲間とわいわいやるのが好きなので、機会があれば飲みに行こうなどと自分から行動を起こす方ですが、そうした気持ちがないとすると人と接することすらおっくうになったり、閉鎖的になって避けるようになるかもしれません。 ・ つまり 本当のコミュニケーションが薄れるのでは? 人と接して会話をしたり、感情のこもったコミュニケーションをする。今まではごく当たり前のようにしていたことも、閉じこもりがちな環境が形成されるとこうした体得の機会が少なくなってくるのではと危惧するところがあります。自分だけの閉じこもった空間から外に飛び出せない人が増えてくるように気がしてなりません。人から何かをいわれると、それだけで意固地になったり、閉じこもったり、小さいな世界だけでしか生活の場を築けない人がこれから先、年齢を問わず増えてくるのでないでしょうか? 人とのぬくもりを薄くしてしまうところに、おうちの常時接続は恐いところがあると感じています。人との接する機会を自ら作っていく努力がこれからの生活に欠かせないのではないか。そう考える昨今です。 2002年 2月25日発行 第91号
|
前の記事
記事一覧
次の記事
全バックナンバー
MLweeklyトップページ
|
|
![]() |
ML weeklyは「まぐまぐ」の発行システムを利用しています。 マガジン発行ID: 0000026807 |