特集:誰でもできる読みやすい文章の書き方(3)少し間が空きましたが、最終回として今までの補足をいくつか紹介していきます。 ○ 体言止めでリズムをつける
「今日は春らしい陽気。街に出て買い物へ行こう!」 ○ 漢字変換に頼らず難しい漢字を多用しない ワープロの漢字変換に頼りすぎて、何でも漢字に変換して文章を作成する人が多くなってきました。たとえば、「ありがとうございます。」を「有り難う御座います。」とそこまで必要かと思うくらい漢字詰めのメールを送ってくる人もいます。普段読み慣れない漢字ばかりの文章はかえって相手によい印象を与えません。読み手はどう読むのか、あるいはどんな意味をもっている漢字なのかわからず、やきもきさせてしまうからです。漢字にすれば丁寧な意を表すと勘違いされている人もいます。漢字を多用しても相手に伝わらないものを送っても何の意味もありません。相手が読みやすい文章にするのが一番大切です。何でも漢字にすればよいのではありません。普段使わないような漢字表現はできるだけ用いずに、かなと漢字をバランスよく混ぜるよう心がけましょう。 そしてもうひとつ。自分が書けないような漢字を変換して使わないこと。なぜなら、誤字の場合が多いからです。漢字変換の機能に頼りすぎて表示される漢字をうのみにして実は誤った使い方であることに気がつかずにいるときが多いのです。ワープロ特有の病気みたいなもので、機械に頼りすぎているあかしです。自分が使ったこともないような漢字はむやみに変換せず、かなで表現するように心がけるのが賢明です。漢字のミスで思わぬ誤解を引き起こさないようにしたいものです。 ○ 新聞を読む習慣をつけよう 新聞記事はさすがにプロが書いているだけに、わかりやすく的確な文章でそれでいて簡潔にまとめられています。文章を書く手本としてうってつけといえるでしょう。文章を書くために新聞を読むという習慣をつけると、おのずと文章表現力が身についてきます。単に本を読むというものとは一味違った学ぶ力を得られるようになるので、よい勉強になります。 また、テレビのドキュメンタリーを見ているとナレーションの語りに文学的な表現や深い印象をもたせる表現に巡り合います。こうした表現を覚えておいたり、メモに残しておき機会があったときに使ってみるとしだいに表現のレパートリが豊富になってきます。これも味のある文章を身につけるためのスキルップの秘訣です。 3回にわたりお送りしてきました文章講座。経験談で書き綴ってきましたので教科書のような手ほどきにはなっていません。といって、マニュアル式に覚えても個性的な文章を書くことはまずできないでしょう。作文は読んで覚えるものではなく、自ら書いて身につけるもの。コミュニケーションを深めたい方はこの機会に自分なりの文章を書くスキルを習得してみてはいかがでしょうか? 2001年 3月18日発行 第54号
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