コラム:メーリングリストでアンケートをするときの注意点そろそろ卒業論文をまとめるシーズンになってきました。「まだまだずっと先だよ!」という声や「卒論より就職!」というシビアな声も聞こえてくるのが実際のところです。 さて、例年この時期になるとメーリングリストや掲示板、あるいはニュースグループで「アンケートのお願い」といった調査依頼を見かけるようになります。ところが、このアンケートも事前準備が不足していたり、いかにもその場しのぎの自己中心的な卒論対策と受け取られるものが多く反感を招いているものがあります。アンケートをとる行為事態は問題ありませんが、回答する側への配慮や募集方法が不備でトラブルを起こすケースが多いようです。メーリングリストでも突然アンケート依頼が舞い込み、抗議の応酬になることがよくあります。 そこで、「ひんしゅく」をかわないアンケート依頼の注意点を紹介します。 ○ 自分の利益ばかり追求しなこと まず基本として、アンケートを自分だけの利益のために行おうと考えないでください。もっとざっくばらんに言えば、
「手っ取り早く卒論のデータを取るにはメールでアンケートをばらまけば手間がかからない」 「データさえ取れればとにかくそれでいい」 ○ アンケートは十分な事前準備が必要 アンケートというのは簡単なようで難しいものなのです。単に質問と回答の選択肢を羅列すればよいというものではありません。質問の趣旨が不明瞭だったり、回答の選択肢が不備であればどれ選んで良いのか、どう答えればよいのか困惑させてしまいます。たとえば
1. 小学生 2. 中学生 3 高校生 4 大学生 重箱の隅をつつくのはうなずけないにしろ、一夜漬けで作ったようなアンケートを人に回答させる行為は大勢の人に不愉快な思いをさせます。アンケートを作るというのは簡単なものではないのです。手っ取り早いデータ集めという発想はこういったところでボロが出ます。 ○ いきなりアンケート依頼をする行為はひんしゅくもの メーリングリストで自己紹介もしないで、突然現れてアンケートの依頼ですという投稿をしたら読んでいる人はどういう印象をもつでしょうか?いかにも自分勝手な要求だと思うに違いありません。メーリングリストの趣旨を理解せず、自分の要求だけを満たそうとする行為に誰も好意的に反応してくれません。アンケートも一歩間違えれば、望まれないダイレクトメールと同じ扱いを受けるのです。学術目的だからといっても誰も同情してくれません。 メーリングリストでアンケートを取ろうとするときは、少なくともまずそのメーリングリストでアンケートの依頼をしても大丈夫か、入会案内を確認したり直接管理人に問い合わせるのが先決です。次に、そのメーリングリストで自己紹介やメール投稿など何らかの活動をして素性を知ってもらうようにしておきましょう。どこの誰ともわからない人がいきなりアンケートを取ろうとしても良い印象は受けられません。 ○ アンケートの目的や利用範囲を明確に アンケートをとる上で最も大切なのが、回答者に対する目的や利用範囲、問い合わせ先と言った情報を明確に知らせることです。いいかげんなアンケートほど、こうした情報がまったく記載されておらず、抗議を受けます。
○ ちょっとした気配りを
アンケートは回答者があって成り立つものですから。
2000年11月11日発行 第36号
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