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特集:メーリングリストで質問をするときの基本


 メーリングリストは自分のわからないことを気軽に質問できるメリットがあります。今まで対処の仕方に困っていて先に進めなかったことが、いとも簡単に解決できる喜びはひときわうれしいものです。

 ところが、メーリングリストで質問をするとき自分の頭の中で整理されないままメールを書くと、説明不足や何を知りたいのか伝えられず回答を得られない結果に終わってしまうときがあります。さらに、質問文を書く際に文章そのものがうまくまとめられず、ぶしつけな表現を使って逆に反感をかうケースも少なくありません。
 そこで、今回はメーリングリストで質問をするときのワンポイントをまとめてみました。

 わからないことをメーリングリストで尋ねるとき、たとえば
  1. 「××の使い方ってどうやるのですか?」
  2. 「おいしいケーキのお店教えてください。」
  3. 「ソフトが動かない。方法を教えてください。」
  4. 「書類を手に入れたい。どこでもらえばいいんだー。
  5. あーもうわかんねーや、誰か助けてくれえ!!!」
などしか書かれておらず、中には4のように目に余る言動のものまで見かけます。

 先に4のケースですが、「見ず知らずの人にものを尋ねる」基本姿勢がまったく欠けており、門前払いです。ぶしつけな表現で書かれた質問に快く人が答えてくれますでしょうか? いくら頭が混乱していても、わきまえを忘れるようなことのないよう自覚をもって質問してください。また、うまく文章が書けないからいいかげんに書いても相手がわかってくれればよいといった行動は許されません。これらは人と接する上で守らなければならない基本中の基本です。

 次に、1の場合は使い方といっても自分が何をしようとするのか、あるいはどんな目的に使いたいのかなど、それにまつわるいきさつや背景のようなものを書かなければ答えようがありません。2では、ネットワーク上では住んでいる人の地域は広範囲で、どのような場所にある店で(たとえば首都圏でも渋谷や
横浜など)自分が食べてみたいケーキはどんなものか、あるいは値段など。3では、コンピュータは機種やどんなソフトを使っているかなど詳しい情報が必要です。自分の設備に関する情報を盛り込んでおくのが大切です。このように、ただ質問だけ書いても情報不足では的確なできません。自分だけ状況がわかっているだけでは答える側も困惑してしまいます。

 そして、もうひとつ大切なのは件名の書き方です。「質問」、「教えてください」、「わかりません」といった見出しを書いても誰も振り向いてくれません。「東京のおいしいケーキの店は?」といったようにどんな質問なのかを含めておくようにします。そうすれば、回答できる人が見出しを見てすぐ返答してくれます。せっかく質問しても回答を得られなければ意味がありません。それには、自分も教えてほしい意志を伝える工夫をしてメールを書くようにします。

 電話ででのサポートでは問答を通して要点をつかんで行くやり取りができますがメールでは時間がかかってしまいます。何がわからなくてどんな状況や環境かなど情報を盛り込んだ内容にするのが大切です。そして、人の物事を尋ねるという誠意をもつことを心がけましょう。もちろん、回答をしてくれた人へのお礼も忘れずに。


2000年 5月20日発行 第11号


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