コラム:シグネチャの長さはほどほどにシグネチャ(署名)を作っていつもメールに追加している方、特に、インターネットの利用に慣れてきた方、ぜひおつきあいいただければ幸いです。 電子メールの扱いに慣れ、署名のデザインにも余裕が出てくると、見栄えに凝った大きなサイズのシグネチャを作り友人やメーリングリストへのメールにつけて送信するようになります。ところが、今一つ好印象をもたれずむしろ煙たがれているような声が聞こえたりもします。 よく、メールの引用と署名は長いのは好まれないと言われます。技術的知識のある人は、その理由としてサーバーに負荷がかかるためあるいはトラフィック(ここではネットワークに流れるデータ量)のムダという一言を突きつけてきます。これは事実です。しかし、今一つ理解しづらいもので、さらにネチケットガイドラインやRFC(インターネットの情報を扱う上での規格)に書いてあると言われても知らないだけにピンときません。 署名(シグネチャ)は何行にもわたる大きいものは好ましくありません。また、行数こそ少なくても人が見て過剰に目立ちすぎるものも好まれません。それはどうしてか、原点をたどって話をしてみます。 まず、メールを書くということはどういうことか、初心者の方は一度想像してみてください。相手に何かを伝えるための手段として用いる、これが基本ですよね。自分だけが書いて喜んでいるメールであったら相手に送る必要はありません。相手に読んでもらう。それが一番大切な要素です。そして、自分が何を伝えたいかわかるように書いていかなければなりません。 署名はその中でメールの差出人は私ですよという文責としての役割を担います。メールの本文があってこそ、署名は意味を成すものです。ここが大切なポイントです。署名が本文以上の意味合い(見栄えも含め)をもってしまっては本来の意志伝達の目的のメールがその役割を十分果たさなくなってしまうのです。 一般に署名の大きさは、単純なもので3〜4行程度。ちょっと趣向を凝らしたもので6行前後が目安とされています。それより多い行数たとえば10行以上もあるようなものは、画面全体に占めるウェイトも大きく、メールを読んでいるのか、署名を見ている(相手からすると無用に見させられている)のかわからなくなってしまうのです。これでは肝心のメールの内容が埋もれてしまい、 読みにくいメールとなってしまいます。工夫次第で行数が多くても気にならない署名作れますが、これはデザインセンスがいります。本文が主役となるように署名のレイアウト作りをするのが大切です。 自分では凝ったものを作れば格好よくてすばらしいだろうと最初は思いがちです。ところが、受け取った相手からすれば大きな署名を見せられて読みにくさを感じ、逆効果となってしまうのです。これが署名を大きくするのは避けようという意味です。 メーリングリストは大勢の参加者がいます。メールの本文を損なわない適度な量の署名を使用するのが返信のもらえる、そして人に読んでもらえるメールとななります。 自分の署名をふと見直してみて、心当たりがあるようでしたらぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
2000年 4月8日発行 第3号
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