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特集:メーリングリストこの一年2010

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 今年ほど衝撃的で大きなニュースが多かった年はなかったのではないでしょうか。思いつくまま列挙するだけでもかなりの数です。

 鳩山首相の辞任と小沢氏の政治献金疑惑の強制起訴からはじまり、参議院選挙で民主党が敗退して再びねじれ国会に。管内閣が発足し政策に期待が寄せられたのもつかの間、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件で船長を無条件釈放したのを皮切りに、反日デモの扇動や一方的なレアアースの輸出規制を打ち出した中国の傍若無人な強硬姿勢に弱腰な外交姿勢を問われ支持率が急降下。過剰な中国への配慮で衝突事件の証拠映像を公開しなかった政府の対応に国民は不満を募らし、海上保安庁職員が衝突映像を動画投稿サイトのYouTubeに流出させる事件に発展。管内閣は今なお迷走を続けています。

 口蹄疫感染で宮崎県は県内の種牛も含めた家畜用の牛を処分する決断を強いられ畜産農家は大打撃に。急激な円高に景気回復の兆しは不透明で、新卒予定者の就職内定率が低迷。北朝鮮の後継指導者の披露と韓国への砲撃で朝鮮半島有事が深刻化。大阪地検特捜部の証拠改ざん問題で表面化した検察不信。今年の流行語大賞にもランクインした高齢者の孤立と孤独を表した「無縁社会」と重々しい出来事ばかりが浮かび上がりました。

 スポーツでは、バンクーバー冬季オリンピックでのフィギュアスケートで浅田真央とキム・ヨナ両選手の熾烈な対決、サッカーワールドカップで興奮を沸かせた岡田ジャパンの活躍、横綱白鵬の惜しくも双葉山の記録は塗り替えられずも連続63白星の大記録は大いに盛り上がりました。科学では、探査機「はやぶさ」が度重なるトラブルを克服し、小惑星「イトカワ」からわずかに採取してきた微粒子を地球に持ち帰ってきてくれました。そして、ノーベル化学賞に日本人研究者が二人選ばれ、日本の科学技術に誇りをもてる大きな出来事となりました。

 そのほか、チリ鉱山の落盤事故で地下00メートルに閉じ込められた炭鉱労働者を決死の救出作戦で無事地上に帰還させることができたのは世界中に感動をもたらしました。そうそう、ワールドカップでドイツチームと決勝の勝敗をすべて的中させたタコのパウルも大きな話題でした。

 何より今年の夏は酷暑日が続き体力を消耗させられました。

 さて、例年恒例のメーリングリストの一年を振り返る特集ですが、こちらも大きな一年でした。

● freemlがスマートフォン向け専用アプリを公開。メーリングリストに新たな活路を拓く

 今年話題を呼んだ商品は、アップルが発売した多機能端末iPadと新型のiPhone4、そしてAndoroid OSを搭載したスマートフォンでした。指先で画面をタッチして操作し、数々のアプリを入れて自分好みの活用ができる新型端末に消費者が大きな関心を寄せました。

 スマートフォン用アプリにもついにメーリングリストを扱うものが登場しました。メーリングリスト最大手のfreemlからiPhone版とAndroid版向けに自社サービスを手軽に利用できる専用のアプリが無料で公開され、使い勝手の良さに高い評価を受けました。これまでメーリングリストは、メールやブラウザで利用するのが基本でしたが新たにアプリが加わり、携帯端末から気軽にメーリングリストを活用できる手段を開拓しました。今後、iPadをはじめとするタブレット端末への最適化や、さらなる使い勝手の向上に期待を寄せたいです。

 さらに、freemlはスマートフォン向けのサイトや今まで要望の多かった絵文字の対応など携帯端末向けの機能を強化し、一歩先行くメーリングリストサービスを精力的に提供しています。これからもメーリングリスト事業に力を入れていく強い意気込みが感じられます。

● 中堅メーリングリストサービスも健闘。地道な活動で今なお健在

 中堅のメーリングリストサービスも質実剛健な進展を見せています。らくらく連絡網は着実に会員数を伸ばしており、有料老舗メーリングリストサービスのホープムーンML Serveもサイトを刷新するなど存在感ある発展を続けています。MLISTは自社サービスの機能強化に精力的で、業務に適したメーリングリストシステムの構築に力をいれています。

 freemlのような強いインパクトのある発展はないものの、地道なサービス運営の成果が安定したサービスの提供につながっているものと考えられます。独自路線を踏まえた骨太なサービスの提供にエールを送りたいです。

● 携帯メーリングリストサービスは廃業が相次ぐ

 一方、携帯電話向けのメーリングリストサービスは廃止が相次ぎ、低迷の一途をたどっています。友リスやミログメーリスなど名乗りを上げたばかりのサービスが今年に入りいつの間にか姿を消しました。同業他社との差別化や魅力あるサービス作りが打ち出せないまま利用者を確保できず不採算となり、廃業に追い込まれているように見受けられます。

 既存のサービスもこれはといった進展がありませんでした。スマートフォンではiモードサイトにアクセスできず、従来の携帯電話で当たり前に使えたサービスが利用できないため、これからはPC用のサイトの併設を検討しなければなりません。携帯電話専用のメーリングリストサービスは今後の事業運営に大きな転換点を迎えています。

● 業務用メーリングリスト管理ソフトはTwitterとの連携を強化

 業務用の大規模メーリングリスト管理ソフトLyris ListManagerは配信メールのタイトルと本文保存先のURLをTwitterに自動投稿できる機能を加えました。さらにソーシャルブックマーキングを挿入する機能も盛り込むなど、メールマーケティングに即戦力となる機能の追加に一層の力を注いでいます。今後も業務用メール配信ソフトもソーシャルメディアと連携活用のできる開発戦略を推し進めていくでしょう。

● おかげさまでML weekly発行10周年

 このメールマガジンも細々続けながらもついに発行10年を迎えました。継続は力なりといいますが、バックナンバーを振り返るとこれまで執筆してきた記事数は170を超えていました。当初はメーリングリスやネットコミュニケーションに焦点を当てた特集やコラムが多かったのですが、今ではネットサービスやモバイル、セキュリティ、そして最近では言葉についての記事も取り上げるようになりました。特に、言葉遣いに関する記事は反響を呼び、今年のバックナンバーで最もアクセスが多かったのはこの記事でした。

 言葉の乱れ、特に「させていただく」の使い方に関心が高かったようです。これからもメーリングリストや身近で気がついた話題を記事としてまとめ、発行を続けていきます。

● SNS, Twitterの事業展開で浮かび上がるメーリングリストの再発見

 GREEモバゲーmixiといった大手のSNSは会員数の増加とともにますます成長しています。最近では人との交流よりもゲームを中心とした人とのつながりに力を入れています。それと同時に、大手SNSは異性との出会いを目的とした利用を厳しく規制する必要に駆られ、対策に追われています。一方、Twitterも利用者が増え、特に事業活動と連動した利用が活発になりました。SNSもTwitterもソーシャルメディアではありますが、仲間の輪を作ってじっくり話のできるコミュニティを作るには難点があります。

 コミュニティを作るならSNSと、かつてのメーリングリストは新たなメディアにお株を奪われ続けてきましたが、ここにきて落ち着いたコミュニティを作るには再びメーリングリストが見直されるかもしれません。今後は交流を目的としたコミュニティ作りにメーリングストを再び活用する機会が訪れるかもしれません。スマートフォンアプリにより、いつでもどこでも気軽にメーリングリストが利用できる長所を生かした次世代のメーリングリストサービスに大いに期待したいです。

 2011年はいよいよテレビの地上波放送がデジタルへ完全移行する大イベントがあります。そして、iPadとともに注目されている電子書籍や、3Dテレビ、さらにはネットテレビなど新たなメディアの飛躍も注目されます。そして、来年こそは少しでも身近な生活に明るい兆しが見られる年になることを祈りたいです。


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