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教えて先輩:メールを開くと送信者側に知られることってあるの?

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 ふと何気なくメールを開いたら迷惑なスパムメールだったという経験はよくあります。ところが、その後いかにも同じ発信先から絶え間なくスパムが送りつけられ、もしや最初に開いたメールを相手が察知しているのではと思うときがあります。

 メールを開くと相手にその情報が伝わる方法は、巧妙な仕組みで作られたメールであれば可能です。企業のメールマーケティング戦略にはとてもよい仕組みなのですが、悪用するとスパムメールの格好の道具にもなります。

 どのようにするとこうしたメールができるのか、仕組みとその対策について取りあげます。なお、今回取りあげる開封しただけで送信者に情報が伝わるメールは、特別な操作をせず自動的に処理されてしまうタイプです。メールを開くと相手に通知を手動操作で知らせる受取人通知機能とは異なります。

● HTML形式のメールを用いると実現できる

 メールを開くと自動的に相手に知らせるようにするには、HTML形式のメールで送ります。単なるテキストのメールではできません。

 原理は、簡単に言うとブログやウェブサイトに設置されているアクセスカウンタを応用したものです。アクセスカウンタは、ブラウザでそのサイトを訪問すると書式中に記述されているCGIプログラムを呼び出してアクセスを計数し、数字を表示しています。HTMLメールも基本はサイトで使われている書式と同じで、言い換えればサイトのページを丸ごとメールで読み込んでいます。そこで、このアクセスカウンタを応用して受信側がメールを開くとそれを確認できる特別なCGIプログラムをサーバー側で用意しておきます、そして、CGIの書式をHTMLメールに埋め込んで送信します。なお、プログラム本体は送られてきません。

 CGIには引数と呼ばれる固有のデータをプログラムに取り込む機能があります。この引数に、たとえば送信先のメールアドレスを記載しておくのです。そうすると、メールを受信して開いた際にCGIプログラムが起動し、同時に記載されたメールアドレスが引数として送信元のサーバーに伝えられ、受信した証拠として記録されるのです。これにより、どのメールアドレスが送りつけたメールを開封したかをデータとして集計できます。

● メールマーケティング用のメール配信システムにより個別メールを作成

 理屈では簡単ですが、このような一人一人のメールアドレスを個別に記述したHTMLメールを手作業で作ろうとすれば膨大な労力が必要です。まして、100通はもとより1000通以上のメールとなれば機械的に作成するしかありません。そこで開発されたのがメールマーケティング用のメール作成・配信システムです。あらかじめ顧客リストを作成しておいて、条件に見合った人にだけメールを送れるシステムで、その機能の一つとしてこれまで説明してきた自動開封確認のできるメールが作成できます。なお、メールマーケティング用のメール配信システムは業務用なので、導入するにはビジネスレベルの費用がかかります。具体的なシステムについては下記にリンクがありますので参考にしてみてください。

● 相手に知られたくないための対策は?

 オンラインショッピングで購入したサイトやソフトウェアの購入先からの新製品案内であれば、メールを開いた動作を知られようとも別段気にすることはありません。しかし、どこの誰かもわからない相手からしかも望みもしない内容のスパムメールを送りつけられ、それを開いた操作まで知られて以後つきまわれるかのようにメールを送りつけられてきたら不愉快です。

 メールの開封操作を相手に知らせない方法として、HTMLメールを開く際は画像の表示をオフにすると防止できます。あるいは、HTMLメールを開く際は事前にクリックしないとできない設定にすると同様に防げます。しかし、すべてのHTMLメールに適用されてしまうので一長一短はあります。開いたHTMLメールがスパムであった場合は、あきらめて迷惑メールの対象に設定して似たようなメールはすべてゴミ箱へ直行させるようにするのが賢明です。迷惑メール対策はインターネットセキュリティソフトに用意されています。無料のソフトもありますので、参考にしてみてください。

 メールを開くとその情報がわかってしまうのは注意していても防ぎきれません。神経質にならずに、望まない結果を生んだときは迷惑メール対策で対処していく方がよいです。 


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2009年4月25日発行 第295号


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