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特別レポート:パリって恐〜い


 休暇をとって、フランスのパリに行って来ました。当地(オランダ)から普通列車とフランス屈指の超特急「タリス」を乗り継いで6時間。距離として東京-岡山間ぐらいなのですが、なんと往復運賃が14,000円。日本の新幹線だったら、片道で岡山まで行けませんね。凱旋門にエッフェル塔、ルーブル、オルセーの両美術館、そしてベルサイユ宮殿と代表的な観光地を回ってきました。と、まぁ華やかな話ではなくて、今回は恐いお話。夏休みにパリに行かれる方、注意して読んでくださいね。

 今ヨーロッパではスリや置き引きが横行していて、けっこう危ないんです。治安がよいといわれているオランダやオーストリアでさえも空港をちょっと離れると被害に遭います。日本人だけでなく邦人ですら被害に遭っているほどです。

 外務省の海外安全情報でも告知されているのですが、フランスの地下鉄ではスリが横行していて注意が必要と言われています。私はそれを知っていたので、ズボンのポケットに財布を入れなかったのですが、まさか目の前でそのスリが犯行をしているところを目撃してしまうとは思いませんでした。

 はっきり言って、パリの地下鉄はマジで危ないです。絶対にポケットに財布を入れてはいけません。今回でくわしたスリは、スリと言うより強盗です。手口はこうです。

 犯人はグループで、地下鉄のホームでターゲットを絞ります。電車がきて、乗り込もうとすると背後からターゲットとなる人をわざと押し倒します。当然、その人は両手でどこかにつかまろうとします。おわかりですね。両手が使えなくなるんです。そのすきに後ろのポケットから財布を抜き取ろうという手口なんです。うまくいけばそのまますぐさま電車を降りてしまえばドアが閉まり犯行成立です。仮に降りなくても実は周辺の仲間がターゲットを取り囲んでブロックしているんです。だから逃げられないんです。どこかで集団で抜き取りにかかります。

 もうこの時点で「恐い!」と感じているかと思いますが、まだ甘い!この話、まだ続きがあるんです。

 今回のスリ、押し倒して抜き取りをしようとしたのですが、間一髪未遂に終わったんです。ターゲットの人が気がついて急いでスリ集団の外に逃げ出したんです。急ぎ後ろのポケットのボタンを閉めていましたが、それを犯人がにやりと笑って見ているんです。まるで「うまく逃げたな」と・・・

 そう、この犯人、逃げずに同じ場所にずっと電車に乗り続けているんです。当然、周囲の人はみな犯行を目撃していて犯人であることも知っています。至近距離にいた私は果たして目的地で下車できるか不安になったほどです。なにしろ、こうした犯人ですからへたすると凶器をもっているかもしれません。だからどうすることもできないんです。
 幸い2つめの駅で降りていったのですが、これ真っ昼間の犯行だったんです。白昼堂々こんな犯罪が起きるのはちょっと恐いです。

 それから別の日にあったのですが、フランス人ではない子供たちがいっしょに地下鉄に乗り込もうしたとき、なぜか私を車内に入れようとしなかったのです。ぎりぎり乗れたのですが、実はこれもスリなんです。人を乗せようとしないでうまく体を近づけさせてすきをみてポケットから財布を抜き取る集団スリの手口です。集団でターゲットを囲んで誰かが手を入れる典型的なやり方だそうです。上にも書きましたが、財布をポケットに入れなかったので、その子たちもだめとわかって途中で犯行中止。今度は私が周囲にいると犯行が目撃されるから親切に「あそこに席が空いているよ」と声をかけて場をはずさせようとしてきました。ちなみにこれも気をつけてください。素直にその席に行くと、「親玉」がいる可能性があります。今回は違いましたが怪しいことばかりです。あとで聞いた話によると、集団スリの中にはフランス系以外の外人の子供たちが多いそうです。子供といってあなどれません。電車に乗ろうとしてさまたげられたらとにかく降りるようにした方がよいです。それから、混んでいる電車に乗らない。人が並んで乗ろうとしているドア口から乗らない。これらが大切のようです。

 ズボンの前のポケットも危険です。集団スリに囲まれたら完全にチェックメイトと思ってください。すでに知り合いがやられています。

 日本じゃ考えられませんね。

2002年 5月24日発行 第96号


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