ML weekly
バックナンバー

コラム:選挙と広報活動と電子メール


 東京都議会議員選挙を6月24日に控え、都内各地で声をからして街頭演説が行われています。インターネットの普及で情報戦略がこうした選挙戦に大いに活用されるようになり、IT部隊なるチームが編成されるようにもなってきました。
 参議院選挙も間近となり、支援団体もインターネットを使った広報活動に力を入れようと手を尽くしているようですが、近頃問題となる行為も見受けられるようになりました。今回のコラムでは、特に立候補者よりも支援団体が引き起こす電子メール広報の運営について取り上げます。

○ 選挙活動と電子メール

 ホームページの掲載もそうですが、立候補者がネットワークを使った選挙活動は公職選挙法で制限されています。電子メールを使って、不特定多数の人にある候補者に投票を呼びかける活動は問題となります。見方を変えればスパムメールですので、立候補者本人が自ら行えばかえって自分で自分の首を縛るような結果になるでしょう。
 最近は、政党からの立候補予定者には選挙活動の注意として事前に研修が行われているのかもしれませんが、問題は次に取り上げる支援団体の自主活動にあります。

○ 支援団体が自主発行のメールマガジンに一方的に登録

 今年に入ってからですが、私のメールボックスに突如としてある代議士の名前を語ったメールニュースが送られてくるようになりました。内容は議会の生の声と自分の主張を一般の人に届けようというものなのですが、いきなり送りつけられてきた側にははなはだ迷惑です。同様のメールニュースが何件か送られ来ております。そして一部の人により、インターネットで抗議活動がわき起こったほどです。
 おそらく、このメールニュースは代議士を支援する団体がその代議士の活動を広報する目的で考えたのでしょう。電子メールを使えばたくさんの人にその人の活動や実際の政治のありさまを知ってもらえると思ったにちがいありません。メールマガジンの発行そのものは問題ありません。しかし、一方的に不特定多数の人を同意なしに読者登録するのは許されません。支援団体は、電子メールの一方的な押しつけ行為が 一般の人に反感を招くという重大な自覚意識に欠如していたのです。私はこのメールニュースの発行アドレスをブラックリストに入れて着信拒否しましたが、それにもかかわらず何ヶ月もの間ずっと送られ続けていました。あまりにもあきれて、削除要請する気にもなりませんでした。これでは、商用ダイレクトメールとまったく変わりません。

○ 一方的なメールニュースを流さないように

 読者の中には、何らかの形で選挙活動を支援する仕事に携わる人がいるかもしれません。その際、次のような活動はマイナス効果になるので謹んでください。
  • 政治活動のメールニュースを発行するときは一方的に不特定多数の人を登録しないこと。発行者の印象を悪くし、不信感を抱かれます。ITの知識そのものを疑われかねません。
  • 広報活動やHPの宣伝を見ず知らずの人にメールでばらまかないこと。特に選挙活動の一環として行った場合、一歩間違えると大問題となります。
  • 同意のない不特定多数を対象とした一方的なメール送信は、たとえボランティア活動でも認められません。商用ダイレクトメールと同じになることを必ず認識しなければなりません。
 特に注意してほしいのは、IT活用は何をしてもよいのではなく、相手の同意がない行動は支援者の品位まで問われる結果につながる点です。支援ではなく足を引っ張る行為になっては意味がありません。選挙活動においては、公職選挙法とも深い関わりが生じるために慎重さが必要です。これらを十分ふまえた活動を望みます。


2001年 6月23日発行 第68号


前の記事   記事一覧   次の記事
全バックナンバー

MLweeklyトップページ



「メーリングリスト週刊情報誌MLweekly」
「メーリングリストインフォメーションストリート」
(C) 1998-2018 by A. SATO, All rights reserved.
当サイトの内容を無断転載することを禁じます。