記念特集:大予言!これからのメーリングリストML weekly一周年記念特集として、これからのメーリングリストはどのように発展していくのだろうと占ってみました。 ○ メーリングリストと掲示板は合体する! 今は、ブラウザを使って情報交換するのが掲示板で、メールを使って行うのがメーリングリストと、コミュニケーションの伝達スタイルがはっきり決まっています。もし、利用者側が情報の入手方法を個別に選択できるようなコミュニケーションツールがあれば便利になるでしょう。現在のような「掲示板」や「メーリングリスト」といった概念もなくなり、両者の垣根もなくなります。ブラウザで見たい情報だけを読んでその場で書き込みできる。インターネットに接続してメール配送により情報を読み込み、回線を切ってゆっくり読み書きする。この両者をどちらでも利用できる場が今後のコミュニケーションスタイルのスタンダードになっていくのではないかと予測しています。 私は掲示板・メーリングリスト融合型のコミュニケーションを「コミュニティ」と提唱し、こうしたサービスを提供するプロバイダを「コミュニティサービスプロバイダ」と呼ぼうと提案します。掲示板は荒らしがあるから敬遠されたり、メーリングリストでは無用なメールの受信がおっくうといったデメリットもこうしたサービスが標準化されれば解消され、自分にあった利用方法でコミュニケーションが楽しめるようなサービスやシステムができれば、より快適になるに違いありません。 実は、すでにこうしたシステムはできています。たとえば、FreeMLやeグループのシステムはこれが実現されています。しかし、あくまでもメール配送という概念でサービスを提供しているためか、掲示板としての使い方もできるというアピールが弱いように見受けられます。掲示板の一番の欠点は登録制の情報交換を実現するのが難しく、特定の人を排除できない点があります。しかし、FreeMLやeグループでは使い方次第ではメール配送の種別を選択できるので、会員制の掲示板としても有効利用できる 機能を備えています。見方を変えれば今まで埋もれていた長所を生かしたコミュニティサービスが実現できるのが、現在のメーリングリスト開設サービスにはすでに秘めているのです。 ○ ビジュアルなコミュニケーションの可能性 この「コミュニティ」は、さらに今まで敬遠されていた技術も好意的に受け入れる可能性が出てきます。たとえばHTMLメールです。色や文字の大きさを変えて彩り豊かなメッセージもHTML形式で投稿したときは、掲示板ではそれをそのまま忠実に表示し、メール配送では原則ではテキストのみとし、希望者は各自設定変更をしてHTMLメールで配送すると言った利用者にあわせた選択ができるようにします。こうすれば、HTMLメールも有効活用でき、もっと表現豊かなメッセージ交換ができる道が開けます。 ○ 掲示板利用者にはコメント通知メール機能 ニフティのフォーラムサービスで実現している機能を、「コミュニティ」に応用できます。掲示板利用者は自分でメッセージを見に行かないとレスがあっても気がつきません。そこで、掲示板での読み書きを選択している人にはレスがついたとき自動的にメールの通知を送る機能を設ければ話のやり取りをスムーズに進められます。 ○ 機械翻訳がインターナショナルのコミュニケーションに一役! 最近は機械翻訳も進歩し、ある程度決まり文句で構成される文書は読みやすい翻訳出力が得られるようになってきました。これからは日常会話のような表現の翻訳も可能になってくるのではないでしょうか。 「コミュニティ」サービスも翻訳機能を取り込めば、言語を問わずコミュニケーションできるようになります。もちろん、かなり未来の話になりますが、すでに翻訳チャットサービスも試験的に行われているところもあるだけに、決して絵空事ではないでしょう。 ○ できるか、動画コミュニケーション 高速インターネットが実現すれば相手を見ながらの動画コミュニケーションも夢ではないかも。え?メッセージを送るときはお化粧しなくちゃって・・・・う〜ん、新しい悩みが増えそうですね(^_^)。 文字以外の新しい表現をこれからのコミュニケーションに取り入れていきたいものです。 今まで「こうあって当たり前」を打破していけるのもIT技術ならでは。今後の発展が楽しみです。
2001年 3月 3日発行 第52号
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